408  名前:  てさりすと  ◆ZnBI2EKkq.  03/03/16  16:5  ID:???  

いちおうちびっと交信。  

西暦2005年2月28日10:46分  

オーラン国首都デザートシティ  

アラビアンナイトの中に出てくるバグダットによく似た砂漠のオアシスの町の中心にインドのタジルマハールのような大きな城があった。  
砂漠の中心にもかかわらず大きな水掘があり莫大な水を蓄えていた。  
ある日  その城の持ち主であるフセイン国王が自分の息子でもあるクサイ将軍や腹臣達を呼び集めると今後についての意見を交換し合った。  
「で。現在戦線の方はどうなっておる。クサイよ。」  
高級な厚手のじゅうたんの上に車座になって座りフセインが将軍に話し掛ける。  
「は。父上。我が軍と二ホン軍の戦いは我が軍が戦術的後退を行い天然の要害ケイモス山脈の手前100キロの所で戦っております。  
 しかしながら最近敵が第二十一要塞を確保してからは散発的な偵察部隊同士の遭遇線以外発生しておりません。  
 王にはお話したと思いますがつい昨日  二ホン軍から使者が参り捕虜の交換を提案してきました。」  
「ほう・・・それで奴等はどの程度の規模の捕虜の交換を言って来ておるのだ?」  
クサイの兄のウダイ皇太子が興味深そうに質問する。条件さえよければ応じたいのが誰の目にもよく分かる。  
「我が軍が捕虜にした二ホン軍48人とエルフィール軍1500名を二ホン軍が捕虜にした我が軍の兵、約23000人と交換したいらしい。  
 さらにそれに続けて自分達が少しとは言え有利のなのにも係わらず現在の戦線で停戦しようとも。」  
「何?冗談ではあるまいな?」  
「こんな時に冗談を言ってもどうにもなりますまい。兄上。」  
そのクサイ将軍の発言にクサイとフセインを除きこの場にいた全員がどよめく。  
「どういうことだ?我々にとって都合がよすぎるではないか?48名の中に二ホンの将軍でも混じっていたのか?」  
「いや  それでも其処まではしまい。二ホンの国王の親族でも混じっているのでは?」  


409  名前:  てさりすと  ◆ZnBI2EKkq.  03/03/16  16:54  ID:???  

「いや。二ホンの王族は一切日本の領土のキュウシュウから一度も出ていないし、その・・なんだ。不思議な事だがやつらの国の王は軍事や政治に口出しできないらしい」  
今度は全員が理解できないと言うような顔で彼を見つめる。ウダイが信じられないといった目線でクサイに訊ねる。  
「国王に力が無くてどうやってあれほどの軍事力のある国を運営していられるのだ?」  
クサイが自身も不思議そうな声で続ける。  
「なんでも諜報員の報告では民間人の中から立候補した人間の中から自分達のボスを民間人の多数決で決めて、国王はそれを承認するだけらしい。  
 政治や外交、軍事に至るまで全て民間人の中から選ばれた人間が行なうそうだ。」  
ウダイが  かっかっかと笑う。それにあわせて取り巻きも慌てて笑い声をあげた。  
「よく今までそんな愚かなやり方で国が維持できた物だ。・・・・父上。」  
「なんだ。ウダイよ。」  
王がクサイからウダイに顔の向きを替えて訊ねる。  
「私に策があります。半年あれば戦わずして奴等の軍を戦闘不能に、いや上手く行けば二ホン軍を味方に引きずり込んでみせましょうぞ。」  
「ほう・・どのようにしてだ?」  
「このようにです・・・・・・」  
ウダイがこの場にいたメンバー達に分かりやすく策の概要を説明する。  
「ふむ。なるほど。それなら完璧だ。」「さすがはウダイ殿下」  
集まったメンバーが思い思いに感嘆の声を上げる。  
「どうでしょうか?私の作戦は?父上?最悪ストーンヘッジの修理が終わるまで時間も稼げます。」  
「よし。ならば奴等の要求通り捕虜を返し停戦にも応じてやろうではないか。それでよいな諸君も?」  
そう言ってフセインが立ち上がる。それに対しその場にいた全員が「ははーー」と頭を下げた。  


410  名前:  てさりすと  ◆ZnBI2EKkq.  03/03/16  17:09  ID:???  

西暦2005年3月10日12:00分  
スコアフィールド高原にて行なわれた停戦協定は  
秋山官房長官、最上陸将補を代表とした使節団とウダイ皇太子、ハニバル将軍の間で行なわれ無事に調印がすみ  
その一時間後大きな混乱も無く捕虜の交換が行なわれた。  
なお余談だが一部のオーラン軍捕虜が帰れば命が無いと帰還を拒み日本に対し亡命を申請した。  

//////////////  
以上です。これでいったん第一次戦争は終了です。  
この後は旧軍の人たち関係のお話と政治関係を予定しております。  
その先は・・・・・・・まあ考えてませんw  

余談ですがこの世界の地図関係はエースコンバット4の地図を裏返したようになっています。  
九州があのゲームのノースポイントの位置にあると考えてください。  
デザートシティは中央にあった夜間攻撃の町の位置にあります。  



242  名前:  てさりすと  02/12/07  11:07  ID:JakcBwyZ  

とある世界に小さな国があった。だがその国は国家の危機にたたされていた。  
南に住む大型魔獣  西に海  北東のゴーレムを主力にした軍事国家に囲まれていた。  
南からの魔獣の攻撃を受け  国力は疲弊し  北の国が攻撃準備を進めていた。  
この状況に危機感を感じた国王は代々伝わる禁断の魔石を使用する事を決断した。  
禁断の魔石・・賢者の石  この魔石は異世界から物体を召還することが出来た。  
しかし使い方を誤ると  取り返しのつかないものを召還してしまうかもしれなかった。  
しかし差し迫った危機にそんな事を言っていられるわけもなく  
政府の大多数の議決によって使用される事になった。  そして・・・彼らは召還された・・・  

2004年kyusyuu  nagasaki  
2003年に再燃した朝鮮戦争・・  

米軍及び国連軍が動く中  自衛隊だけが出撃しないわけにも行かず  
釜山の国連軍を支援する為  大規模な兵力が長崎にあった・・  
アメリカはすでに出撃  その物資の移送を日本に頼み  
ウォンサンに上陸していた。  
そして彼らもまた上陸する準備をすすめていた  


243  名前:  てさりすと  02/12/07  11:11  ID:???  

「最上陸将補どの  作戦は成功です。」  「小林一佐君  報告は受けている。」  
 第四師団司令部では米軍の上陸作戦の成功に色めきたっていた  
「これで  戦争の早期終結は決定的になったな・・」  「はい」彼らが窓の外を同時に見たとき  
「陸将補どの緊急事態です」  一人の佐官が飛び込んできた  
「どうしたのかね」  「上空に熱源  スクランブルかかりました」  
「何ッ  何処の国だ」  「分かりません  急に現れた模様です」  
「ええい  陸将殿に伝令を走らせろ。および直ちに全部隊に通告  上空監視を怠るな。」  
「了解」  報告にきた二佐は走り出した。  
「司令部に入る」  「はっ」  
いつも通っている道が今日は遠く感じられた。  
司令部に辿り着き通信の後ろに立つ  
「何処だ熱源は」  「阿蘇山付近の模様です」  
「対空火器は準備できたか」  「第8師団司令部が反撃体制に入りました」  
「よし」  「第8高射特化大隊が展開中」  
「政府の方はどうだ?」  「首相がまだ起きていません。官房長官は反撃を指示しておりますが  
 幹事長などに反対されている模様です。」  
「くそ  あれが北の新型兵器だったら如何するつもりだ」傍にいた通信技官が顔をひねる  
「陸将殿  北にそんな兵器を作れる技術が・・」  
「馬鹿者  敵戦力の過小評価は死につながる  そんな事も分からないなら下がりたまえっ」  
「は  失礼しましたっ」  慌てて下がる技官  
「いったいなにがおきてるんだ・・・」  
最上に呟きに答えられるものはいなかった・・      続きは6時くらいに・・・  



254  名前:  てさりすと  02/12/07  12:38  ID:JakcBwyZ  

続き  

第八師団司令部  
「どうだ  配置は済んだか?」  
「は  第8高射特科大隊は準備に着きました。いつでも撃てます。  それと第8偵察隊の報告によりますと  
 付近に人影は少ないそうです。天体マニアが多少いる程度です。」  
「そうか  付近の警戒を続けてくれ。」  
「モナーよりギコ1へ『付近を警戒されたし』繰り返す。モナーよりギコ1へ『付近を警戒されたし』送れ」  
「ギコ1より各車へ『付近を警戒せよ』繰り返すギコ1より各車へ『付近を警戒せよ』」  
「ギコ3よりギコ1へ  F-15Jを確認  熱源付近を旋回しています。」  
「熱源の様子はどうだ。」「はっ  先ほどより若干大きくなっている模様です。」  
「くそったれが、いったい何なんだよ・・」  
「っ・・・  熱源が爆発しましたっ!」  
「何っ!  本部いやモナー応答せよ  熱源の爆発を確認  繰り返す。熱源の爆発を確に・・・・」  
「如何したギコ1!  応答せよどうした  ギコ1応答せよ!」  
「爆風きます」「なんだと?  総員退避っ!」「間に合いません」  
「うわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」  



255  名前:  てさりすと  02/12/07  12:41  ID:???  

第四司令部  
「第8司令部が・・・」  突然のことに  絶句している通信技官  
「くそっ  連中核を使いやがったな。」  
その爆発範囲の広さから  新型核兵器と思われた。  
「防衛庁に通信」最上は怒鳴った「新型核兵器の爆発の模様  繰り返す  新型核兵器の爆発の模様」  
「爆風が久留米にまで到達しました。」「爆風の勢いが衰えません」  
「くそ  まさか核を使うとは」悔しがる小林  
「いまさら何を言っても始まるまい・・全部隊に避難勧告」「はっ」  
「陸将補どの・・  無念です・・」涙を流す小林に  
「仕方あるまい・・これでこの国が変わる事を祈ろう・・・」  
「あの世でも貴方の部下になりたいものです。」  
「ふふ  次の世界ではまともな国に使えたいがね・・」  

そして  爆風が  九州を飲み込んだ・・・  

>>訂正有難うございます  できる限りなおします  
>>通信技官がいないのは理解したんですが  このときはたまたま何かの要事で来てたってことで・・w  

259  名前:  てさりすと  02/12/07  14:41  ID:???  

「王さま  召還に成功した模様です。」  
「おお」大臣達の間にざわめきが起きる。  
「静かに  それでその者たちは何処じゃ」「そうじゃ  どうしてつれてこん」  
 黒いローブをかぶった人間は  
「は  召還には成功したのですが・・・人ではないんです・・」  
「どういうことじゃ?」王は尋ねた。  
「説明するよりもごらんになったほうが早いと思います。  
 どうぞ正門の上からご覧下さい。」  

 其処には今まで何もなかった海に  突然  大陸が出来ていた。  
「何じゃあの大陸は  あれが出てきたというのか?」  
「はい  現在調査の船を向かわせる準備をしております。」  
「しかし  あのような大陸が出できたからといってなんになるのだ?」  
 王がたずねる。  
「分かりませぬが出てきた以上  なんらかに使えるとは思いますが・・」  
「まあよい  船は何時頃帰ってくる?」    
「順調なら調査の期間も含めて  5〜6週間と言った所でしょうか・・」  
 といいながら  突然現れた大陸を眺めていた・・・  


266  名前:  てさりすと  02/12/07  17:23  ID:???  


第4司令部  

「・・師団長殿…副師団長どの」  
「む?  小林君か  どうなっているんだ?」  
呼びかけてきていたのは小林一佐だった。  
周りを見渡す限り  基地は無事のようである。  
「分かりませんが基地の破壊は免れたようです。しかしながら・・・」  
かれはそこで一呼吸して  
「爆風がきた様子がないんです。  付近一帯・・・  
 おまけに  第八師団及び各基地と上陸予定部隊には連絡はつくのですが・・・」  
「どうしたのかね?」  
「防衛庁と連絡が取れません。  それ所か九州以外から応答がありません。」  
「なんだとっ!」  
「それと付近の住民がパニックになっています。水道や電気は一応あるみたいなんですが  
やはり電話も無線と同じく・・・」「四国や本州はは焼け野原になったのか?」  
「いえ見えている限りそんなことはないんですが・・何というか前と微妙に形が違うらしいいんです」  
「どういうことだ?」「わかりません」  
「偵察機を飛ばしたいが・・・」しかし最上にはその権限はない。  
「師団長はどうした?」「只今第八師団の司令や航空部隊の指揮官  ならびにアメリカ軍の生き残りと話し合っておられます。」  
「それでは飛ばせられんか・・・」  
「いえ  師団長は副司令官殿に伝言を残されていきました。」  
といいつつ彼はメモをとりだし最上に手渡した  
>私がいない間  この基地及び第四師団の指揮権は君が預かっていて欲しい。  
>その代わりすべての情報は上げてくるように  
このようなことが書かれてあった。  


267  名前:  てさりすと  02/12/07  17:27  ID:???  


「偵察機を3機位飛ばせ  念のため護衛もつけるのを忘れるな」  
最上の大声が響く  
「師団長にも報告しておいてくれ」  
「民間人がパニックを起こしているのはどうしますか?」  
「とりあえず警察などと協力し  治安を回復させろ」  
「・・・戒厳令ですか?」「そうだ  まずは状況の確認及び治安の回復を最優先する」  
「了解しました」  
「明日までに重要施設に警備をおけ。混乱にまぎれてテロリストが暴れ回ることもありえるからな・・」  
「よし  今言った事を各基地に回せ」「了解しました」  
WAKの二曹が通信機の元に走っていく  
「上陸部隊には作戦は延期すると伝えなければならんな」  
「はい  しかし彼らは・・・」「帰るところがない・・・かね?」  
「そうです。彼らをどうしますか?」  
「とりあえず現状維持だ。」  
「分かりました。伝えておきます」  
小林一佐も  席を立った  
「あ  奈菜瀬君  コーヒーでも入れてくれんか?」  
「あっはい」  
彼女から受け取ったコーヒーを飲みながら  
彼は秋田に残してきた子供の事を考えていた・・・  



283  名前:  てさりすと  02/12/07  22:56  ID:???  


RF-4Jのパイロットの大橋1尉は  
F-15jに支援されて基地から飛び立っていた。  
「こちら  ノルン1  我々の任務は偵察である  出来うる限りの交戦は避けよ。」  
「ノルン2了解」「ノルン3了解」  
「贅沢な事にワルキューレが各一機ずつ援護にきてくれているが、彼らの手を煩わせるなよ」  
 ノルン2のパイロットの平松2尉は積んできていたカロリーメいトをかじろうとしたとき  
 水平線に木造船らしき物体を確認した  
「ノルン2よりノルン1  2時の方向距離およそ15キロの所に木造船らしきものを発見。  
 国籍は不明  これより確認します」  「了解  気をつけろよ・・って木造船?!MSOか?」  
「いえ  あれは大昔のガレー船みたいです。」  「なに?」「だから大昔のガレー船みたいです。」  
「馬鹿を言うな  そんな船今時あるわけないだろう」  
当たり前だった。ピース×××でもそんな船には乗らない    
「でもしかし  そうとしか見えません。」  
「よし  俺が確認に行く。ノルン2  ノルン3は任務続行ワルキューレは彼らを支援されたし」  
「了解  ノルン1  沿岸及びその付近を偵察の後  帰還する。」  
 4機の航空機が速力を上げて行く中  彼と護衛のFー15Jは速力を下げつつ木造艦に近づいていく  
 数分もしないうちに  木造艦を視界に捕らえた  確かにガレー船としか言いようがなかった  
「ノルン1  如何する?  無線には応答がないぞ」F-15Jのパイロットが訪ねた  
「OK  俺がギリギリまで近寄って  確認する。」  
ガレー船の中から甲板に人が上がってくるなり  二人ほど腰を抜かしたように座りこんだ。  
船首にある国旗は見たことないものであり  
詳しく見ようとして近づくいたとき  甲板上に座り込んでいた人達に気づく  
服装も気になったがそれよりも気になったのは髪の色がみどり色だったことだ  
『馬鹿な』  
そんな髪の色をした人間を彼は見たことがなかった  



285  名前:  てさりすと  02/12/07  23:46  ID:???  

「・・せよ  ノルン1  応答せよ  ノルン1」F-15Jのパイロットが呼びかけで彼は我に帰った。  
「すまん  如何した?」  「司令部が何があったのかを聞いている」  
どう答えたら良いのか迷ったが  そのまま伝えるしかなかった。  
「こちらノルン1  木造船を確認まるでガレー船みたいだ  九州に向かっている模様  乗員はゲームの中に出てくるような格好をしている。  
 船に武装はついていない模様  髪の色が普通ではない色をしていた」  
「馬鹿な  ノルン1  もう一度確認せよ」    
「馬鹿もくそも  本当にそんな船なんだ」  「本当だ司令部  本機も確認した」  
「・・・了解  ノルン2  ノルン3と合流し帰還せよ」  「・・了解」  
彼は何が起きているのか分からなかったが  そのままここにいるわけにもいかず  移動を開始した    
そのころ  
ノルン2  ノルン3は陸に辿り着いていたが  其処はどうみても日本ではなかった  
アフリカのような熱帯雨林が続いたかと思うと  山を越えた先は砂漠だった  
とおりすがりに見えた集落は  どうみてもまともな文明があるとはおもえない  
砂漠が段々サバンナに変わり草原と市外地がみえてきた  
「おい  まちだぞ」平松は叫んだ。「本機も確認した  しかしなんか変だぞ」  
遠くからでは分からないが  日本ではないような感じがしていた。  
「ノルン1より各機  市街地の上空を飛び写真をとれ」  
追いついてきた大橋一尉が言った。  
「ノルン2よりノルン1  どう見ても日本じゃないぞ」平松が叫んだ  
それはそうだ  どう考えても日本にヨーロッパの中世の城なんかがあるわけがない  
「分かっている  おれだって見たんだ」  
そのときレーダーに反応が有った。南のほうから何かが飛んで来ている  
「南からアンノン  各機警戒せよ」ワルキューレの隊長機が叫んだ  
「司令部  アンノンが近づいてきます」「司令部よりノルン1  後退せよ繰り返す後退せよ」  
「了解  これより帰還する」  


332  名前:  てさりすと  02/12/09  14:59  ID:???  


>>242>>243>>245>>254>>255>>259>>266>>267>>283>>285の続き  

「これで帰れるぞ  全機後退せよ」  
「了解。」  
全員が即座に機首の向きを変え  今来た道を引き返し始めていた  
が  アンノンは追ってきていた  
もはや  先ほどの木造船のある海域にさしかかろうとしていた。このままでは基地を知られてしまう  
そう判断したワルキューレ隊の寺井一尉は  
「ワルキューレよりノルン1へ  背後の機体は任せろ。安心してまっすぐ飛べ  俺たちが責任を持って足止めする」  
「分かった。だが君達だけで大丈夫か?」「しんぱいするな  俺たちはこれでもファイターだぜ?」  
言うなり彼らは向きを変え  アンノンの方に近づいていった。  
「司令部  後方のアンノンの正体を確かめに行きます  万が一の為AAM-9の使用許可を」  
多少興奮した声でワルキューレの隊長機が本部に許可を求めた。  
「司令部よりワルキューレ  アンノンの確認は許可  しかし先制攻撃は認めず  攻撃された場合のみ反撃せよ。  
 繰り返す  アンノンの確認は許可  しかし先制攻撃は認めず  攻撃された場合のみ反撃せよ。」  
「了解  攻撃された場合のみ反撃する」  
やっぱりな  と思いつつワルキューレの隊長機はアンノンに向かっていった  
この状態で味方機はあるまい・・敵と見ておくべきだと彼は考えていた  
3分後  アンノンを発見した。  
「おいおい、あんなの有かよ・・・」  


333  名前:  てさりすと  02/12/09  15:00  ID:???  

遠くからでは良く見えなかったが  近づいてみると良く分かる。『あんなもの』を現実に見たことがある人間はいない    
そんなものを見たと言えば  確実に病院送りだった  
「はは・・隊長  俺  夢でも見てんですかね・・」  
ワルキューレの二番機に乗っていた川口3尉がつぶやいた  
夢だと誰もが思いたかったが  残念ながらそれは存在した  
黒い翼を動かしながら飛んで来ているそれの正体は  
「司令部  ドラゴンだ  ドラゴンがとんでいるっ!」半狂乱になって彼は言った  
「ワルキューレ落ち着け  ドラゴンとは  A−37のことか?」  
司令部がたずねてくる。だがそれに答えている暇はなかった  
「隊長きましたっ!  」ドラゴンが突っ込んでくる  
「よけろっ!」言うなり自分が一番先に回避運動に入る。  
それを見たドラゴンは隊長機めがけてファイアブレスを吹いた  
だが間一髪のところで機体をかすめただけで済んだ。ドラゴンは再び息を大きく吸うと  
狙いを2番機にあわせ再びファイアブレスを吹いた。  
「うわーーーーーー!」炎がまともに2番機を直撃した  
まともに食らった2番機は右翼と尾翼を吹き飛ばされ  墜落していく  
「二番機  これ以上持たない!脱出する」  
言い終えたとたん  座席が射出された。パラシュートは正常に開きゆっくりと落ちていく  
ドラゴンがそのパラシュートに更なる攻撃を加えようとドラゴンは息を吸い込んだ  
「くそ  川口を狙っているぞ。  撃て撃ちまくれ!」  


335  名前:  てさりすと  02/12/09  15:25  ID:???  

ドラゴンがそのパラシュートに更なる攻撃を加えようとドラゴンは息を吸い込んだ  
「くそ  川口を狙っているぞ。  撃て撃ちまくれ!」  
寺井はAAM-9を二発を発射し  続けて三番機もAAM-9を二発発射した  
ミサイルの痕跡がイソギンチャクのような痕跡を残しつつドラゴンに近づいていく  
ドラゴンはAAM-9の接近にきずいたが  回避しようとはせず  隊長機が放ったサイドワインダーに逆に食らいつこうと向きを変えた  
だがまともに頭部で二発爆発し  さらに胴体に一発  最後の一発は頭部の近くで近接信管が作動して  
ドラゴンは頭部を消し飛ばされさらに胴体に大穴をあけ墜落していく  
「ワルキューレより司令部  漫画に出てくるようなドラゴンに二番機が撃墜された。パイロットは無事  
現在パラシュートで降下中  さらに攻撃を続けようとしたドラゴンに対しAAM-9を4発発射  ドラゴンを撃墜した。  
川口3尉を救助する為  救助部隊を送って欲しい」  
「了解  救助ヘリを向かわせる。ワルキューレは帰還せよ」  
「了解  パラシュートは無事に着水した  これより帰還する・・何?!  司令部  先ほどの木造船から木造ボートがでてきた。  
 川口に近づいていってる。くそッどうしたらいい?!」  
川口の着水した地点の上空をとびながら  彼は言った  
「現在救出ヘリ部隊が準備を進めている  あと40分で救助できる。  だが君達は燃料が持たない。ワルキューレ帰還せよ。」  
司令部から再度帰還命令が出たのと燃料がないため寺井はやむなく基地へ向かった        

残りはまたあとで  
何か修正する所があれば  次のものからなおしますんでよろしくおねがい  



344  名前:  てさりすと  02/12/09  23:13  ID:???  

海の上にて  

無事着水できたのはいいものの味方機にほっていかれた川口3尉は  
無線機に向かって怒鳴っていた。  
F-15がいたときはとりあえず連絡は出来たが姿が見えなくなって何分もたつ  
おまけに  すぐよこにさっき撃墜されたばかりのドラゴンがぴくぴく微妙に動きながらながれてきた。  
しばらくすると彼はつかれ切ったように怒鳴るのをやめた。  
「あ〜あ  おれはこんな所で死ぬのか・・・  まだ  整備の陸ちゃんに手だしてないのに・・・」  
と基地にいる  相手にもしてくれない整備班のWAKのことをかんがえていた  
しばらくすると何か妙な匂いがしてきた。振り返ると吹き飛ばされたドラゴンの頭がついてあったらしきところから  
青っぽい血を流していた。  
「げ〜  グロテスクだな・・」としばらくの間じっくり眺めていたが思い出したかのようにドラゴンに(というよりはだったものに  
近寄っていく。匂いに悩まされながらもドラゴンの近くまで辿り着くとツールナイフを取り出しドラゴンのうろこをはがしていく  
初撃墜の獲物の証拠にするつもりだった  (自分が落としたのではないと言うことなど彼は考えていなかった。  
彼が四枚ぐらいとったころに声が聞こえてきた。声のほうからはこちらが見えてないらしい。  
「ねえそろそろ引き返そうよ  もう沈んじゃったんだってばあ」  
若い女の子の声が聞こえてくる。  


345  名前:  てさりすと  02/12/09  23:20  ID:???  

「ねえそろそろ引き返そうよ  もう沈んじゃったんだってばあ」  
若い女の子の声が聞こえてくる。  
「馬鹿な事を言わないで  ファイアドラゴンを魔法で簡単に叩き落したのよ?そんな人の仲間が簡単に死ぬわけないわ  
確かに鉄の鳥は落ちちゃったけど  さっきだって  魔法の羽根か何かを使ってゆっくりと人が降りてきてたでしょ?」  
気の強そうな女性の声もきこえてくる  
「そうだけど  あぶないよ〜」なんとなく間が抜けた声である  
「だめよ  さっき貴方がおっきな鉄の鳥が飛んできたとき腰を抜かして座り込んでたせいで    
私までこうやって危ない目に合ってるんじゃない。」  
と怒ったような声でこちらの側に回り込んでくる。あわてて川口はドラゴンの翼の下に隠れて彼女らから隠れようとした  
「ほら  やっぱりいないよ  もう沈んじゃったんじゃ・・」緑色の髪の毛の女の子が喋る。  
「ええい  何でいないのよ!・・・・  もとはといえばこのくそドラゴンが鉄の鳥を落としちゃったから  
こんなとこにこなきゃならないのよ!この!!」  
彼女はいらだちまぎれにドラゴンめがけて  予備のオールを投げつけた。  
もちろん翼の下にいる川口に見えるわけがない  よって避けれるわけもなく・・直撃した。脳天に    
何が起きたのかもわからないまま気を失い声も出さずに川口は海に落ちた。  
「あ」「あ」  声が重なった。  
「みーちゃーん・・どうするのよおお」緑色の髪をした方が  隣の気の強そうな女の子に話し掛ける。  
「あ〜もう  うるさい  こうやって見つけたんだから問題ないでしょ  ほら引き上げてつれて変えるわよ。  
ほら  ちゃっちゃとする」  
海の上に仰向けになって浮かんでいる川口をなんとか引きずり上げ  
大橋や寺井が確認した木造船  ―  リーフで号に引き返した。  

続く  かも・・  



426  名前:  てさりすと  02/12/12  15:54  ID:???  

>>345の続き  
新田原基地では    
撃墜されたワルキューレ2番機のパイロット川口を助ける為  UH-60jが飛び立とうとしていた。  
「任務はベイルアウトした川口3尉の救助だ。しかしながら付近を航行中の船が身柄を確保しているかもしれない。  
 万が一に備え  陸上自衛隊から4名の人員が乗り込む。川口三尉を救助した場合は速やかに現場海域より帰投せよ。以上だ」  
救出部隊の隊長の小川二佐がいった  
「OKです隊長。いつでも出れます」隣に座っている江川2尉が答えた。  
「よし。海の上で泣きべそ浮かべて浮かんでるパイロットをさっさと拾いに行くぞ。」  
「了解。ナイチンゲール出撃します」  
白と黄色に塗り分けられたその機体はゆっくりと浮き上がりながら速度を上げ海へ向かっていった。  

そのころボートに引きずり上げられた川口はリーフで号の船室にいた。  
部屋に引きずり込まれたあと  しばらくしたら何か暖かい感じがして彼は目をさました。  
「あっ気がつきましたか?」横のほうから声がする。振り向くと其処には銀色の髪をした女性がいた。  
「船医のシーラです。頭を強く打ったみたいですね。まあこの変わった兜が楯になってたいした傷はありません。」  
といいつつ  近くの机の上にあったヘルメットを手渡した  
「安静にしていてください。これから船長を呼んできます」  
といって部屋を出て行く。川口は呼び止めようとしたがそのまま出て行ってしまった  
「あ  ちょっと・・・いっちゃったよ・・」  
殺風景な部屋だった  ベッドが3個並んでいるだけで他には備え付けの机ぐらいだった。  
川口は起き上がると  軽く動いて体に損傷がないのを確かめると  
机の上に置いてあった救難ビーコンの作動を確認してシグを確認した。  
どかどかと足音がちかづいてきてドアが開いた  



430  名前:  てさりすと  02/12/12  16:13  ID:???  

>>426  
机の上に置いてあった救難ビーコンの作動を確認して腰のシグを確認した。  
どかどかと足音がちかづいてきてドアがあいた  
「ようこそ  わが船へ私は船長のボブ・ザックだ。よろしく」感じと体格のいいおっさんだった  
「あ  こちらこそ・・」とっさに手を握り返して言った。  
船長は手を離しそばにあったベッドに腰をおろし  
「部下の報告では  君は海面に魔法の羽根を使って降りたあと気をうしなったらしい」  
(なんか微妙にちがうような・・)川口は微妙にはっきりとしない記憶を探りながら思った。  
「ところで話は変わるが  君はあの大陸から来たのかい?われわれの目的はあの大陸の調査なんだが・・・まあいい  
 できれば君の国の王に会いたい。」  「はあ?」    
「だから  君の国の王に会いたいと・・ああ  それともエルフみたいに君の国には王がいないのかな?まあいい  一番権限のある人に会わしてくれ」  
ボブ船長は胸ポケットから手紙を取り出し「ほら  これが王からの手紙だ  これを届けなければならん。」  
船長は見せびらかすように持ちみせつけた。  
(エルフ?・・それよりいまって、誰が一番えらいんだろう?)  
「ざんねんながら・・・誰が一番えらいのかわかりません」  
船長は訝しげな顔をして「ふむ」とうなずいた。  
「まあいい  向こうに行けば分かるだろう・・君の名前は?」  「航空自衛隊所属の川口徹であります」  
「トールか  いい名前だ。私のことはボブ船長でいい  気軽によんでくれ」「わかりました」  
「もうじき君のいた大陸に着くが暇だったら船内でも見て回るといい。案内にはそうだな  クレアがいい  彼女が君を引き上げてきたんだ。  
あとでここに迎えに来させる。それまではおとなしくしていてくれ。」  
「分かりました。」川口は素直に従った。わざわざ嫌われるような事をする必要もなかった。  
船長が出て行った後しばらく彼は考えていた。  
(もうじき救助がくるはずだ。そのときに手紙をもって行こう。  



444  名前:  てさりすと  02/12/13  23:24  ID:???  

さーて  一気にいきます>>430の続き  


しばらくすると無線機に呼び出しがあった  
「・・ワルキューレ・応答せよ救助にきた聞こえていたら・・」すぐさま彼は手にとり答えた  
「こちらワルキューレ聞こえている。」「よかった無事だったか。現在の状況を知らせよ」  
「現在戦闘海域にいた木造船に救助されて治療を受けている。  
この船の目的地は九州の模様  上官と話がしたいらしい。船長と話したがきわめて友好的だった。」  
「よしわかった。出来れば友好的な状況を維持せよ。もう7,8分で到着する」  
「了解」「ではまた後で」  
コンコン  
ドアが軽くノックされて  緑色の髪をしたかわいい子が入ってくる「お邪魔します。船の案内をしてこいっていわれたものです。」  
「ああ  ボブ船長が言ってたクレアって人かな?海の上で気を失ってたのを助けくれたらしいね。ありがとう」  
「いえいえ  それより・・先ほどはすみませんでした。頭のほうはだいじょうぶでしょうか?」心配そうに聞いてくる。  
「へ?頭?  いや悪いんだけどさ  助けてもらったときの事が微妙にはっきりしないんだ。ドラゴンの鱗をとった後  
誰かが近寄ってきたのはおぼえてるんだけど  そういや『このくそドラゴンが・・・このっ!』っとかって声を聞いた気がするんだけど」  
「いっいえ  こちらの気のせいです。浮かんでるのを助けただけでした。」汗を微妙にかきながら続ける。  
実は彼女とその友達=ソリアは船長に嘘の報告をしていた(正直に答えられる訳がなかったが  
「そっそれよりも  船の案内をしますんでこちらに・・・」  
「そう?なんか気になるけど・・・まっいっか  それじゃあ甲板まで案内してもらえるかな?」  
なんとなく釈然としないながらも救助隊に会う為に甲板にでようとした。  
「甲板?ですか?いいですけど  なにもありませんよ?」不思議そうに振り返る  
「僕の仲間が迎えにくるんだ。もうじきね。」  
といいつつ帰る前に助けてもらったお礼にあげるような物はないかなっとポケットを探った  


445  名前:  てさりすと  02/12/13  23:25  ID:???  

(拳銃は論外として・・ツールナイフ・・はもらっても嬉しくないだろう。ライター・・も嬉しくないだろう  そうだ!)  
「そうだ。助けてくれたお礼にこれをあげる。ドラゴンの鱗を剥がしたんだ。記念に一枚あげるよ。」  
何の気なしにドラゴンの鱗を渡した。が受け取ってしばらくすると急に真っ赤になって  
「えっ?その  あの・・はじめてあったばかりですし・・・こういったものは受け取れません!」  
押し返してくる。  川口はそれに気づかずつづけて言った。  
「まあそういわないで受け取って欲しいな。君みたいな可愛い子に簡単にプレゼントを押し返された日にはショックで寝込みたくなる」  
「かっ可愛い?」そんな事をはじめて言われたクレアはさらに真っ赤になってたずねた  
「ほ  本当にこのドラゴンの鱗  私にくれるんですか?」  
彼女の国=エルフィードではドラゴンの鱗を異性に渡す事は『生涯貴方を愛します』という意味を持つ  
自分でドラゴンの鱗を手に入れるのは命がけだし  仮にドラゴンキラーから買ったとしても安くはない。  
要するにこちらの世界で言う  ダイヤの指輪を贈るようなものだ。もちろん川口はそんな意味など知らない。  
「もちろんさ」彼は簡単に答えた。「だっ大事にします」「そう言ってもらえるとうれしいな」  
「あっ甲板にいくんでしたね  こっちです」そそくさと彼女は甲板に向かって歩き出した。  
川口は何故急に真っ赤になったのかと思案しながらその後をついていった。  



446  名前:  てさりすと  02/12/13  23:27  ID:???  

「この階段を上がったところが甲板です。」前を歩いていたクレアが振り返って答えた。  
甲板に出ると船員があわただしく弓や変わった形の投石器の準備をしていた。  
「右舷に弓を集めろ。早く投石器に石を乗せろ。なにやってんだ其処  死にたいのか。」  
少し他の人よりいい服を来た船員が怒鳴っている。  
「お?  トールくんかね?」船長が振り返りながら言った。  
「どうしたんですか?」川口は尋ねた  
「先ほどから  あの近づいてくる鉄の箱から妙な音がしてな。念のために戦闘準備をしておったのだよ。」  
UH-60を真新しい望遠鏡で覗きながら言った。  
「そのことなんですがボブ船長。そろそろ自分の仲間が迎えに来ると先ほど連絡がありまして・・」  
「何?あんな遠くから?  それとも君の国にもテレパリストがいるのかね。テレパシーなんぞは  エルフ達だけの物だとおもっとったが・・」  
「テレパシー?  いえ  この無線機で通信できるわけでして・・」  
「無線機?  ふむ  少し貸してくれんか?」受け取った無線機を入念に調べる  それをクレアが覗き込んでいた  
「なるほど  古代の魔道具の類だな」船長が満足げにうなずきながら返してくる  
「少し違うんですが・・まあとにかく  これで迎えに来ると連絡があったんで・・  
先ほど見せていただいた手紙を預かろうと思いまして・・・」  


447  名前:  てさりすと  02/12/13  23:28  ID:???  

「おお  そうか  ありがたい。だが  きみを信用しない訳ではないが届かないと困るのでな。この船の中で信用できるものとなると・・・  
そうだ。クレアと相棒のソリアそれと副船長・・・おいソード君」  
さきほど大声で怒鳴っていた船員が走ってくる。  
「なんでしょうか、船長」船長はポケットから手紙を取り出すと  
「すまんが私の変わりに向こうの代表にこの手紙を届けてほしい。とりあえず必要なものをまとめてすぐに準備してもらいたい  
ついでにソニアにも準備するように伝えてくれ」船長が伝えた。  
「わかりました。すぐに準備してきます」ソードは船室に走っていく  
船長はまだ川口の持ってる無線機に見とれていたクレアを見つけ  「クレア君なにをしている  早く準備をしてきなさい」  
「あっ  すいません  ただいま」クレアも慌てて船室に走っていった。  
船長は苦笑しながら「あれでも王立調査隊の一員なんだ。出来れば大目に見て欲しい」  
と言ったあと  思い出したかのように  そうだ  というと  
「全員  ご苦労  弓を下げよ  あの鉄の箱はトールを迎えに来ただけだ。敵ではない。  
 これから  あの鉄の箱・・川口くんなんと言うのかね?」川口に顔を向ける  
「救難ヘリです  正式名称はUH-60ですが」「そうかありがとう」船長は再び船員に  
「あれは  『きゅうなんへり』  というものだ。あれでこれからわが国の使者を運んでもらうのだから  
非礼な真似は出来ん  帽子を振って歓迎せよ。」船員がいっせいに  弓を置いて帽子を振り出した  


448  名前:  てさりすと  02/12/13  23:30  ID:???  

「隊長見えました。例の木造船です。」江川が怒鳴った。  
小川は目を凝らしてよく見た。確かにガレー船に似ていた。  
近づいてみると船員がの弓を向けてきていた。  
「何か弓を向けてますが・・」ヘリのふちに座り、89式につけたスコープで船を見ていた陸自の隊員が無線に割り込む  
そのとき下から弓を向けていた船員がいっせいに弓を下ろして  帽子を振りだした  
「・・危険はなさそうだな  救難員は救出準備  残念ながら陸自の皆さん方は出番がなさそうだ  邪魔にならんように後ろに下がってくれ。」  
その言い草に微妙に嫌そうな顔をして陸自の隊員達が後ろに下がる。  
「川口三尉に無線機で呼びかけろ・・おっ?なんだ甲板にいるな。よし  テイル(小川のレスキューネーム)呼びかけろ。」  
「了解。      ・・ワルキューレ聞こえるか  こちらナイチンゲール  これより救助活動に入る。」  
「あ〜ナイチンゲール  この船の船員がこちらの代表に会うために乗り込みたいと申しております」川口が答えてくる  
「隊長・・どうします?」江川が聞いてきた。  
「どうするもこうするも・・・本部  聞こえるか。」「本部  良好」  
「川口3尉のほかに  船員がこちらの代表に会いたいといってる。どうしたらいい?」  
少しのあいだ音声が途切れる  
「本部よりナイチンゲール  しばらく現状のまま待機せよ」「了解」  
船の上でホバリングを続ける  新たに船員が3名出てきた。  
船の端の方に川口と出てきた三人が集まってヘリを見上げている。  
「・・本部よりナイチンゲール  許可が出た  船員の乗り込みを許可する。」  
「了解    さあ川口を引き上げるぞ」「了解」  
「ワルキューレ  船員の乗り込みを許可する  これより救難員を降下させる」「了解」  
救難員が降下していく「江川  ヘリを揺らすなよ」小川が隣の江川に念を押す。  
「隊長  誰に言ってんですか  いままで隊長の横でヘマッたことなんてないでしょう?」  
真剣な顔で計器パネルを見ながらふざけた口調で答えてくる。  
「そうだったな」小川は乗り込んでくるであろう三人の中にいる緑色の髪をながめながら呟いた  




463  名前:  てさりすと  02/12/14  13:38  ID:???  

>>448の続き  

全員が乗り込んだのを確認した小川は船長にヘリの中から敬礼をして拡声器に喋った。  
「自衛官の救助  厚く感謝します。預からせていただいた三名は必ず本部に送り届けます」  
それを聞いた船長は拡声器から聞こえる大声に驚いたようだったが、帽子を取り脇に抱えつつ一礼した  
さらに敬礼を返しつ乗員に対していった。  
「ご搭乗有難うございます。本機はこれより新田原基地に向かいます。  
ご搭乗の方はシートベルトをお締めになりお席をお立ちにならないようにお願いします。  
なお  本機には予備のシートやトイレはついてありませんが  基地に着くまでのしばらくの間我慢していただけると幸いです。  
なお  本機の従業員の人生の相席は余っております。本機の従業員と人生の相席をともにしたい方は私  小川ニ佐までよろしくおねがいします。・・それでは出発します。」  
乗り込んでいた陸自の隊員と川口がふきだした。クレア達はなにが面白いのかわからず  首をひねった。  
江川は小川の演説が終わるのを待ってから喋る。  
「ナイチンゲールこれより帰還します」「本部  了解」  
ナイチンゲールが旋回し帰途に着くと  船員がいままでよりも大きく帽子を振って見送った。  



464  名前:  てさりすと  02/12/14  13:39  ID:???  

第四師団司令部  
「副師団長殿  報告によりますと国外の人間との接触に成功した模様です。」  
小林が報告書を持って最上に報告に来る。  
「ふむ  続けてくれ。」最上は書きかけていた日誌を片付け続きを読むように告げた  
「は  星座観測やRF-4Jが東に見える大陸に向かった結果  此処は日本ではないことが確認されました。  
詳細はこの写真をご覧下さい。」そういって写真を入れた封筒を取り出す。  
「途中  アンノンこれはドラゴンとの報告もありますが・・・とにかくアンノンにF-15Jが撃墜されましたが  
運良く付近を航行中の木造船に救助されパイロットは事なきを得ています。  
そこで木造船の船長と接触  きわめて友好的であったと報告が来ております  木造船の目的はわが国の調査で  
わが国の代表と会いたいと言い  救助に来たUH-60に乗り込みました。これは対策本部も許可済みです。  
現在わが国に向かって来ております。一応此処に報告書を置いていきます」  
「ありがとう小林君  ついでで悪いが市内のほうはどうなっておる?」  
渡された写真に目を通しながら最上はたずねた。  
「市民は  一時混乱しておりましたがいまの所  落ち着いておりますが  
さきほど一部の人間が自分の船で先ほど報告した大陸に行こうとして  海上保安庁と小競り合いをしておりましたが  
現在はおとなしくしている模様です。それよりも・・・」小林が言いにくそうに言う  
「食料は1年前後持ちますが  石油が5ヶ月  鉱物資源は3ヶ月ほどしか持ちそうにありません」  
最上はむすっとした顔になって  
「問題だな・・  市民がいる以上石油や資源が大量にいるからな」「はい」  
「それにしても・・  問題はどうやって資源を手に入れるかだ・・・」  
最上は頭を掻きながら見た目はいつもと変わらない空を見上げた  


465  名前:  てさりすと  02/12/14  13:40  ID:???  

ヘリ    

「ご搭乗の皆さん  まもなく基地に着陸します。初めてこの国に入る方もおられるようですが心配はありません。  
世界で一番安全  さらに快適な生活が貴方を待っています。なお送迎の為に本部より迎えの車が来る予定です。」  
機内に向かって小川が喋っている間に  江川は着陸許可をとって着陸態勢に入った。  
「なお  撃墜されたパイロットの方は  二度とこの機にのらないよう十分注意してください。  
例外として  そこの女性のお二方は何度でものってくださって結構です。それでは短い時間でしたがご搭乗ありがとうございました」  
機内から失笑が聞こえる。川口は頭を抱え「痛いところを・・」と呟いている  
うっすらと土煙を上げながらUH-60は着陸する。  
まず陸上自衛隊の隊員が降り待っていた指揮官に敬礼をして  その後ろにならんだ。  
その後川口が降り  続けてクレア達がおりる。川口は小川二佐にむかって敬礼をしたあと  
そこで待っていた寺井のほうに向かった  
「ただいま帰還しました。」「よし  健康に問題はないようだな。」寺井が尋ねる  
「はい  全く負傷はありません。彼らに助けていただいたおかげです」川口が元気に答える。  
「よし  それなら機を失った罰として  基地周り3周だ  頑張れよ」「へ?」  
「なに?足らんか?それなら腕立て200回もつけてやろう  どうだ満足か?」「そんな  せっかく帰ってきたばかりなのに・・」  
「ほう  まだ足らんか  ついでにあと200回ほど増やしてやろうか?  わかったらとっとと走ってこい。」  
川口はあわてて「わかりました  川口3尉これより基地周り3周走ってきます」これ以上増やされてたまるかとばかり  走り出した。  
その後姿を見送った後  寺井はソードに向かって敬礼をし  手をさし伸ばしながら言った  
「部下が世話になりました。部下に変わって礼を言わせて頂きます。」  


466  名前:  てさりすと  02/12/14  13:40  ID:???  

その後姿を見送った後  寺井はソードに向かって敬礼をし  手をさし伸ばしながら言った  
「部下が世話になりました。部下に変わって礼を言わせて頂きます。」  
「いえ  私が直接助けた訳ではなく・・  このクレアとソニアが引き上げました。」  
そういって  ソードは後ろに立っていた  二人を前に押し出す。  
「そうですか  お嬢さん方ありがとう  改めて礼を言わせて貰います」  
「いえ  船乗りとしておぼれているものを助けるのは当たり前の事です」  
ソニア=ソニア  ミューランが差し出された手を握り返し平然と答えた。  
「みーちゃん  トールは溺れてたんじゃなくて  みーちゃんが溺れさせ『ムム〜』」ソニアは  クレアの口を抑えながら  
「それはそうと  迎えに来ていただいているという馬車は・・」とはぐらかした  
「馬車?残念ながら  そんなものはありません  ただの自動車です」  
「じどうしゃ?まさか鉄で出来てる車では・・」ソードが割り込む  
「そのとうりです。いま近づいてきているあれです。」  
車が何台も近寄ってくる  
「凄い・・この国じゃ馬車に馬が要らないんだ・・」口を抑えていた手をどけてクレアはつぶやいた・・  
その車から  一人の男が降りてきて  彼らに近づいてくる  
「はじめまして  私は柘植と申します。第4師団の師団長ですが  一時的に私が臨時首相となっています。」  
ソードは改めて姿勢をただし    
「こちらこそはじめまして・・すみませんが首相とは  上からどのくらいの順番なんでしょうか?」  
ソ―ドの問いに柘植は笑いながら答えた  
「とりあえず  正式な首相が決まるまでは  私が一番えらい事になります。」  
それを聞いたソードたちは  急にひざまつき    
「しっ  失礼しました  国王とは気づかず失礼な事を・・これが船長から預かってきた手紙です」  
「国王とはまた違うんですが・・・」柘植は手紙を受け取って丁寧に蝋の封印をといた  


467  名前:  てさりすと  02/12/14  13:40  ID:???  

手紙にはエルフィードと言う国が現在危機的な状況にあるということ  
その状況を打開する為に貴国に支援をして欲しいということ  
その見返りに  食料など必要なものなどを用意する準備があるということ  
危機的状況を回避できたら元の世界に返る方法を教えると言う事が書いてあった。  

「ふむ・・なるほど・・わかった  返事は明日にも出そう。とりあえず今日はこの基地に泊まるところを用意させよう」  
「ご配慮ありがとうございます」ソードは恭しく答えた。  
「なに  本当は外国からの使者なら最高級のホテルを用意すべきなんだが  残念ながらまだこちらも準備が整っていなくてね」  
車のほうに歩きながら柘植が言った「では  また明日に」  
そういって臨時首相は帰っていった。  
「それではご案内いたします。こちらへどうぞ。」少し生真面目そうな顔をした三佐が彼らを部屋に案内し始めた。  


485  名前:  てさりすと  02/12/14  21:03  ID:???  

書き直しとその続き  

「凄い・・この国じゃ馬車に馬が要らないんだ・・」口を抑えていた手をどけてクレアはつぶやいた・・  
その車から  一人の男が降りてきて  彼らに近づいてくる  
「はじめまして  私は柘植と申します。第4師団の師団長ですが  一時的に私が防衛長官・・つまり自衛隊の最高指揮官です」  
ソードは改めて姿勢をただし    
「失礼しました  将軍閣下とは気づかず失礼な事を・・これが船長から預かってきた手紙です」  
「それでは開封させていただきます・・・」柘植は手紙を受け取って丁寧に蝋の封印をといた  

手紙にはエルフィードと言う国が現在危機的な状況にあるということ  
その状況を打開する為に貴国に支援をして欲しいということ  
その見返りに  食料など必要なものなどを用意する準備があるということ  
危機的状況を回避できたら元の世界に返る方法を教えると言う事が書いてあった。  

「ふむ・・なるほど・・解りました。手紙の返事は明日にも出せると思います。  
とりあえず今日はこの基地に泊まるところを用意させましょう」  
「ご配慮ありがとうございます」ソードは恭しく答えた。  
「なに  本当は外国からの使者なら最高級のホテルを用意すべきなんだが  残念ながらまだこちらも準備が整っていなくてね」  
車のほうに歩きながら柘植が言った「では  また明日にでも」  
そういっては帰っていった。  
「それではご案内いたします。こちらへどうぞ。」少し生真面目そうな顔をした三佐が彼らを部屋に案内し始めた。  
   
なお余談になるが自分が整備した機体を撃墜された事に切れた整備班のWAKによって川口がボコボコにされた事は  
書類には残されていない。  


486  名前:  てさりすと  02/12/14  21:04  ID:???  

臨時首相官邸  

「以上がエルフィードの国王からの手紙です。」  
柘植が先ほどの手紙を読み上げる。  
臨時首相に就任した宮井は臨時内閣を構成するメンバー・・各県の知事及び自衛隊の陸将クラスに対し問いかける。  
「皆さん  どうすべきかね?」  
「首相  ここはしばらく静観したほうがよいと思います」外務大臣に就任した元衆議院議員の斎藤が答えた  
「わが国では憲法9条によって戦争は禁じられております。ここは具体的な返事はせずこの世界における中立を守るべきです。」  
それにたいし第8師団の秋山(官房長官に就任)は反論した。  
「しかしながら斎藤さん。わが国に残された石油や鉱物資源は残りわずかだ。この交渉に応じその引き換えとして資源を手に入れるべ気だと思うが?」  
それに対し斎藤は「だがそのエルフィードを守る為に自衛隊を出動させるのは  集団的自衛権に抵触するぞ」と返してくる。  
「だったら  このまま資源がなくなるのを座して待てというのか」秋山は斎藤をにらみつけ答える  
「まあまあ  斎藤君も秋山君も  少し落ち着きなさい」宮井首相が止めに入る。  
「では首相  こういった案はいかがでしょうか?」元大企業の会長の東郷(経済産業大臣に就任)が席を立ちながら語る  
「まずエルフィードと通商条約の締結  これにより現在企業活動が停止している企業に仕事を与えます。  
資源を輸入しそれを加工  そして輸出  現在の加工貿易体制を維持すべきです。  
もちろん一定以上の技術が必要なものは輸出禁止にします。電気製品を輸出した所で使えるとは思いませんし・・  
我が方からはまず科学者や専門家を派遣し石油や特殊な鉱物を探し出しそれを輸入  
エルフィードとの通商とそういった設備を守る為に自衛隊の派遣をするというのはいかがでしょうか?」  


487  名前:  てさりすと  02/12/14  21:06  ID:???  

「まずエルフィードと通商条約の締結  これにより現在企業活動が停止している企業に仕事を与えます。  
資源を輸入しそれを加工  そして輸出  現在の加工貿易体制を維持すべきです。  
もちろん一定以上の技術が必要なものは輸出禁止にします。電気製品を輸出した所で使えるとは思いませんし・・  
我が方からはまず科学者や専門家を派遣し石油や特殊な鉱物を探し出しそれを輸入  
エルフィードとの通商とそういった設備を守る為に自衛隊の派遣をするというのはいかがでしょうか?」  
「なるほど」宮井首相が頷く。「誰かほかに代案はあるかね?」  
斎藤が一部の大臣とこそこそと話をしていたが代案は見つからなかったようだ  
「では議決を取ります。  賛成の方は挙手を願います。」  
半数以上の賛成が取れたが反対派もすくなくなかった。  
「では  この問題はとりあえず決定しましたが・・誰を指揮官にして派遣しましょうか?」  
宮井首相が問いかける。すると柘植防衛長官が答えた。  
「私の部下に行かせましょう。彼の才能は自分が保障します」  
「ふむ  なんと言う名前かね?」  「最上陸将補です。」  
「なるほど  この件に関しては君に一任しよう  だが隠し事はなしだ」「わかっています」  
彼らは続けて別の議題に移った。税制や治安維持などほかにも考えるべき事は幾つも有るからだった  



493  名前:  てさりすと  02/12/14  22:00  ID:???  

あ  方面司令が出動しないいいわけ思いつきましたw  
本土防衛の為w  これでいかがでしょうか?  

とりあえず前に誰かが登場人物についてまとめてくれといたからまとめてみました。  

最上陸将補  ・第四師団の副師団長  現在第四師団の全権を預かっている  
小林一佐    ・最上の懐刀  最上に心酔している  
奈菜瀬曹長  ・副師団長室伝令  だが仕事のほとんどを小林に持って行かれている  
大橋一尉  平松ニ尉  ・RF-4jのパイロット    
寺井一尉    ・F-15jのパイロット  部下に厳しいが部下思いである  
川口徹三尉  ・F-15jのパイロット  撃墜されリーフで号に助けてもらったときにそれと気づかずクレアに告白まがいの事をする。  
クレア      ・王立調査隊の一員  リーフで号で風習が違う事に気づかず川口に告白されたと思い込む。    
陸          ・整備班のWAK  川口が狙っていた女性  本編ではまだ出ていない  
船医のシーラ・川口を治療した船医    
ボブ  ザック船長・リーフで号の船長  物分りのいい船長    名前のもとネタはいわずとも  
ソニア  ミューレン・王立調査隊の一員  クレアの相棒  気が強い  
ソード副船長・リーフで号の副船長  ボブ船長より手紙を預かる  
柘植防衛長官・第四師団師団長  臨時防衛長官に就任  
斎藤外務大臣・県知事  臨時外務大臣に就任  
宮井首相    ・県知事  柘植とは親友  臨時首相に就任  
東郷経済産業大臣・元大企業の会長  県知事  臨時経済産業大臣に就任  
秋山官房長官・第八師団師団長  臨時官房長官に就任  







518  名前:  てさりすと  02/12/15  03:22  ID:???  

>>487の続き  
オーラン帝国軍グリフォン騎士団陣地  

森の奥深くにエルフィールに攻勢をかけるタイミングをうかがい  
オーラン軍の精鋭部隊は隠れるように布陣していた。  
「将軍  お耳に入れたいことが・・」参謀のチェが近づいてくる  
「どうした  チェ  また新たに誰かが寝返りたいとでも言ってきたのか?」  
カストロ将軍が笑いながら振り返る。  
「はい  将軍  エルフィールの大臣が国の機密と引き換えにわが国に寝返りたいと申しております。」  
チェは不気味な笑みを浮かべながら語った  
「ふん  俗物どもめが  自分の祖国を裏切るような奴が信用できるか」  
「しかし将軍  願える条件として持ってきた情報はきいてやってもよろしいと存じますが・・」  
「そうだな  聞いてやるだけ聞いてやるか。その者をつれてこい。」  
カストロ将軍が呼びかけると  兵士に連れられ使者が現れた。  
「御初目にかかります  将軍  その勇名はわが国にも・・」  
「世辞はいい  持ってきた情報とやらを教えてもらおうか」  
「はい  将軍は『賢者の石』と言うものをご存知でしょうか?」  
「いや知らんな。チェ  しっておるか?」カストロはチェに尋ねた。  


519  名前:  てさりすと  02/12/15  03:22  ID:+WBuxcPa  

「いや知らんな。チェ  しっておるか?」カストロはチェに尋ねた。  
「エルフィールに伝わる魔石のことにございます。その石の魔力は異世界のものを呼び出す事が出来るくらいに強いと言われております」  
「でその賢者の石がどうしたのだ?」「実はその石を使って大陸を一つ呼び出し  現在その大陸を調査しておりますが・・」  
使者は勿体ぶった喋り方をする「実はその大陸が現れた次の日  6匹の鉄の鳥がわが国の上空に飛んできたのです」  
「ほう  ではその大陸には  鉄の鳥が生息しているのか?」「いまの所はっきりとはしませんがおそらく・・」  
「なるほど  興味深い情報だ。大臣にはもう少し情報を探れと伝えろ。」「解りました」  
その後将軍は豪華な箱を開き小さな袋を取り出し使者に手渡した。  
「これは  お前に対する褒美だ  受け取れ」  
使者が受け取るとずしりと重い感触がした。    
「さあもう行け  貴様がここにいたことがばれると台無しだ」  
使者を帰らせるとカストロはチェに命令をだす。  
「あの使者が言ったことが本当か調べねばならん。間者を個別のルートで数人送り込め  
それと他の将軍にも今の密告の内容を伝えておけ」  
「解りました  将軍はどうなさいます」  
「私か?私は作戦どうり2週間後  エルフィールに攻め込む」  
「解りました  間者については私にお任せを」  
チェの薄気味悪い笑い声をあげながら  退出していった。  


520  名前:  てさりすと  02/12/15  03:23  ID:+WBuxcPa  

新田原基地  

「それでは  わが国に援助していただけると言う事ですか?」  
ソードが喜びながら尋ねてくる  
「少し違いますが・・詳しい条約については  貴方の国について国王達と話し合わせていただきます」  
秋山官房長官が答える  
「わが国の自衛官も派遣します  彼らの任務はわが国の要人やわが国がこれから作るであろう設備を守る為に上陸します  
一応言っておきますが  直接的な軍事支援は出来ないと思って置いてください」  
「それでもいいです。名目だけでも多くの友好国が出来れば敵に回る国がへりますので」  
「ああそれとあなた方の船  たしか「リーフデ号」でしたかな?  その船がわが国の港に辿り着いたんです。後で案内しましょう」  
「ありがとうございます」ソードとソニアが深々と頭をさげる  
「おや  それより・・一人足りない模様ように見えるが・・・」秋山は報告書を見直した  やはり三人と書いてある  
「あ〜先ほど  川口三尉の部屋を聞いて回ってました」秋山をここまで案内してきた三佐が答える。  
「ふむ  まあいいでしょう  一週間後に貴方の国に向かってわが国から科学者と外交官が出発します  
それまで十分休んでいてください」  
そういって秋山官房長官は引き上げていった。  



522  名前:  てさりすと  02/12/15  03:25  ID:???  

第四師団  
「というわけだ最上君  君に上陸部隊の指揮官になってもらう」  
「了解しました師団長殿。どの程度までの兵力が許可されているのでしょうか?」  
「上限は決まっていない。武器については上陸部隊から引き抜いて持っていけ」  
「了解」「上陸部隊や補給物資の運搬の為  おおすみや米軍から供与された強襲揚陸艦の使用許可も出ている。なお海上護衛には  
佐世保で補給をうけていた第二護衛艦隊がその任につく  作戦の成功を祈る」  
師団長室を後にした最上に小林が語りかける  
「副師団長  もちろん私も連れて行ってもらえますよね?」  
「もちろんだ小林君  君のような有能な人間を置いていける訳がないだろう」  
 作戦は一週間後に出発だ  それまでに作戦を練らんとな」  
彼らによって作成された計画は無事に許可をうけ上陸準備は進められた    

一週間後  

ソードたちは  世話になった基地の人間に丁寧に礼を言いまわっていた  
「トールさん  いろいろお世話になりました。また来てもよろしいでしょうか?」クレアが尋ねる  
「もちろん  いつでも・・ってわけには行かないだろうけど歓迎するよ。」  
「この前買ってもらった『キーホルダー』宝物にしますね。」  
クレアが酒保で物珍しそうにF−15の飾りがついたキーホルダーを見つめていた為  
川口が自腹を切って買ってあげたものだった。  
「クレア  そろそろ行くぞ」ソードの呼ぶ声が聞こえる。  
クレアは川口の真似をして敬礼をした。川口も敬礼を返す。  
「それでは  また会いましょうね  約束です」「ああ  約束だ」  
そういって送迎のヘリにクレアは走っていく。  
ヘリの窓から川口を見つめていたが  やがてヘリは旋回しリーフデ号のまつ港に向かった。  



527  名前:  てさりすと  02/12/15  10:39  ID:???  

続き〜  

「おーい  川口三尉  換えの戦闘機がきたぞ〜」  
整備班長が大声で川口を呼んだ。大型トラックで機体が運び込まれる  
「今行きます。」川口は新しく載る予定の戦闘機を見るため    
トラックの下に走った。  
整備班が被せられてたシートをはがすと  一見F-15だがよく見ると  
微妙に違う。「これって・・」  整備班の陸が驚いたような声を出す。  
「そうだ  F-15E・・ストライクイーグルだ。」整備班長が答える  
「アメリカ軍が韓国の航空支援に行ったのはいいがそのときにまぐれの対空射撃に当たってだな  
福岡空港に着陸したのを  パクってきた。しかもコクピット周りの修理だけで何とかなる代物だ」  
整備員が尋ねる「その程度の損傷なら何故  わざわざ不時着したんですか?」  
「当然の疑問だな  実は高射砲に当たってダメージを受けたのはパイロットのほうだ  
何とか九州まで戻ってきたが  着陸すると同時に気を失ってだな。現在入院中だ」  
陸と一部の整備員が少しづつ機体近づいていく。確かにシートに血がこびりついている。  
「まあ  乗るのは川口だ。別に俺たちが呪われはせんよ」整備班長が気楽に言う  
「それに乗る自分はどうなるんでしょうか・・・」川口はため息をついた。  
「なに  この戦闘機の運用の仕方なら昔  三沢で飛んだ書類が残ってるからな  何とかなるだろう  
機体に慣れる為  明日からでも訓練が出来るようにしてやる。そんなに気にするなよ。呪われるとしてもお前だけだ。  
そうだ  お前の好きなゲームに出てくる奴みたいに  かっこよく塗装してやるよ」  
との整備班長のありがたい言葉を頂き  川口は少しブルーになった。  


528  名前:  てさりすと  02/12/15  10:40  ID:???  

エルフィール      
エルフィール城の奥深くの一室  
「大臣  オーラン軍への接触に成功しました」カストロの所にいた使者が答える  
「それで  首尾の方は?」「なかなかいい感触を得ました。私にもこのように金貨を下さいましたし・・・  
しかしながら大臣には  今しばらく情報を探れと言っておりました」  
大臣は使者が見せた金貨を取り上げ中身を確認すると2,3枚取り出し使者に手渡す。  
「ほれ手間賃だ。ご苦労だった  このことは他言無用だぞ」大臣が念を押す  
「もちろんです。では」使者は部屋をでて  町に出て行くと  城から適度に離れた酒場『ミッシュベーゼン』に入った。  
「やあ  リリー  景気はどうですかね?」少しひ弱そうな学者のような格好をした男が話し掛ける。  
「まあまあです。それよりリョウさま。  それよりもこのような所で会うのはやめませんか?」  
帽子を取り  隣の席に腰掛けながら尋ねた。  
「まあ  そう言わないでください  私の自室に呼び出したら  いろいろまずいじゃないですか。・・・それよりも首尾のほうは」  
急に声色を替えて話す。    
「上上です  大臣は私が貴方に雇われてことに気づく様子はありません。・・・  
あ、嫌な事を思い出しました。将軍が私にくれた金貨の袋取り上げられちゃいました。  
まあ  大体予想してましたんで  大方私がねこばばしてしまいましたがね。」  
笑いながらリリーが報告する。リョウも笑いながら答える  
「まあ相手は売国奴ですからね  それぐらいは神に許してもらえるでしょう・・引き続き調査をお願いします。」  
リョウはカウンターにリリーの分の代金を置き  席を立つ。  
「あっ待って  軍・じゃなくてリョウさま  少しぐらい一緒に飲んでくれても」  
リリーはよびとめるが  リョウは振り返らず手を振るとそのまま行ってしまった。  



529  名前:  てさりすと  02/12/15  10:41  ID:???  

リーフデ号  

「船長  もうすぐ帰れますね」ソードがラム酒をもって船長のそばにくる。  
「ああ  もうすぐだ。国王との交渉が上手く行けばいいが・・」ラム酒を受け取り船長が答える  
「そうですね上手くいけばいいんですが・・もうなれましたが日本という国は凄いですね。いーぐるって名前の鉄の鳥もすごいですが  
「てれび」と言う箱が喋る。おまけに町は  天にも届きそうな塔で出来てますし鉄の馬車も一杯でした。しかも馬がなくても動くんです」  
船長は悔しそうな顔をして「おれは「てれび」って箱は見てないな・・・まあ交渉が上手くいけば何度でも来れるしな」と納得する。  
「それはそうと船長  ソニアから聞いたんですがクレアの様子がおかしいんです。  
ボーっとしてたり何もないとこでこけたり・・まあいつもの事といえばいつもの事なんですが」  
「なーに  心配はいらんさ  それもこの交渉が上手くいけば何とかなるしな」船長はにやけて言った  
リーフデ号を引っ張って進んでいる鉄の船・・・はるねを見つめながら言った  
「願わくは  この交渉が上手くいく事を・・」ソードが月に向かい十字を切った  




556  名前:  てさりすと  02/12/16  00:38  ID:???  

続き・・  

エルフィールの港  

港に到着したリーフデ号と自衛隊が借り上げたフェリーが  
付近の住民を驚かせない為にと第二艦隊と強襲揚陸艦などを沖に待機させ入港したが  
漁師や付近の住民は鉄で出来たフェリーに驚き慌てて港から消えてしまった  
「・・まあ  初めてあんな船を見たら  怖がっても仕方ないわね・・」  
一足先に降りたソニアとクレアが話しながら船のほうを見るとソードが船員に大声で指示を出していた。  
「それよりも  怖がらないほうが凄いと思いますよ・・」クレアが答える。  
「ん〜  まああれに驚かない人間がいるって方が信じられないわね・・  
それよりも・・や〜っと帰って来れたわね〜  これで好きなだけお酒が飲めるわ。  
まず何処に行こうかしら  ミッシュベーゼンでしょ?それからさくら亭・・」ソニアが行きつけの店の名前をあげていく。  
それには耳を貸さずにクレアは沖に浮かぶ船を見つめていた。  
船員達が陸に上がって荷物を降ろしているとしばらくして正装した騎士と軽歩兵やボウガンを抱えた兵士が集まってくる。  
それを見たボブ船長が正装した騎士の元に近寄っていく。「カイル  そんなに兵士を連れて何処に行くんだい?」  
「やあ  ボブ今帰ってきたところかい?見たところ元気そうだね    
僕は鉄の化け物が攻めてきたって言うからこうやって自分の兵をつれてやってきたんだが・・  
まさか鉄の船が海に浮かぶとはね・・あれを連れて来たのは君かい?」おおすみを見つめながらボブが問いかける。  
「ああ  私が連れてきたんだ。凄いだろ  あれがあの突然現れた大陸からの使者さ  もうすぐエルフィール城に伝えにいく予定だったがね」  
船長が自慢げに話す  


557  名前:  てさりすと  02/12/16  00:39  ID:???  

「あの大陸にある国  日本って言う名前なんだが凄いぞ。ファイアドラゴンを瞬く間にたたき落とす鉄の鳥も作ってるんだ。」  
船長が興奮して話すのを聞いてカイルは答えた。  
「へえ・・イマイチ信じられないけど・・まあ君が言う事なら本当だろう。だけどあの緑色の服を着た連中はなんだい?変わった服装をしているようだけど」  
「ああ  あれは『自衛隊』っといって解りやすく言えば日本の軍隊なんだが、  
なぜか本人達は軍隊ではなく自衛隊だと言い張っているがね。私には一緒だと思うが」ボブ船長は知っている事を話す。  
「ふむ軍にしては腰につけている短剣ぐらいしか武装はしていないようだが・・」カイルは素直に思った事を尋ねる  
「背中につってる鉄の棒みたいなのがあるだろう?  あれが彼らの主な武器で  銃って名前らしい  
残念ながらどのように使うのかはしらないがね。」  
「船長荷物の積み下ろしが終了しました。この後どうしましょう?」ソードが尋ねてくる  
「おお  そうか  では彼等を私の屋敷に案内してやってくれ  荷物のほうは  いつもどうりにな」  
「船長はどうなさいます?」「私はこれから王のところに報告に行ってくる」  
「解りました  後のことはお任せください。」ソードがそう答えるとボブ船長は城に向かって歩き出した。  
フェリーからでてきたのは4台の中型トラックと高機動車が2台    
それと89式戦闘装甲車が二台  さらに前にドラゴンに襲われた経験から81式短SAMも2台上陸してくる  
「これは・・移動が大変ですね・・・」ソードが冷や汗を流しそう呟いた。  
現場を指揮していた小林一佐に事情を説明し船長の屋敷までの移動を開始する。  
船番の船員を除く船員やクレア達がそれぞれ自宅に帰宅したあと  
フェリーは安全の為  沖にいる第二護衛艦隊のところまで引き返した  


558  名前:  てさりすと  02/12/16  00:40  ID:???  

エルフィール城  
「大臣  カストロ将軍からのご指示です。明日の昼頃わが軍は攻撃をかける。  
それに呼応し城に攻め入り王の身柄の確保せよとのご命令です。成功した暁には  この城の王に大臣をすえるとの事にございます。」  
フードを深く被ったリリーが大臣に告げる。  
「おお  承知した。明日の昼頃だな?」「はい  詳細はこれに書いてあるとの仰せです」  
リリーが手紙を渡す。大臣がそれを読み  少し驚いたようにうなずくと  
「よし  お前に褒美をやろう。ちこうよれ」「は?・・あ・ありがたく頂戴します」    
めずらしいこともあるもんだと思って  リリーは大臣に近寄っていく。  
「ほれこれが  褒美じゃ」リリーが十分近寄ったのを確認した大臣は  
短剣を抜きリリーの胸に向かって突き出した。  
「なっ!」リリーは突然のことに驚き  とっさに身をそらしたがまともに腕を貫かれてしまった。  
突然のことに声も出ないリリーに大臣は告げる。  
「ふふふ  さすがはカストロ将軍  なるほど使者さえ殺してしまえばこの情報は漏れる道理は無い  
この念の入れよう  私には真似できんよ」笑いながら大臣が突きさしたナイフを抜き再び刺そうとする  
「くっくそ  こんなとこで殺られてたまるかっ」傷口を抑えリリーが走り出す。  
「逃がすかっ・・  衛兵!  曲者だ!ひっ捕らえろ」大臣が叫ぶ  部屋に衛兵が駆け込んできた。  
「どうしました?!ぐっ!」リリーは衛兵をぶん殴り  そのすきに逃げ出す。  
衛兵は起きあがり「曲者だひっ捕らえろ!」叫びながら追いかけていく。  
途中何人かの衛兵を振りきり何とか城から逃げ出そうとする。  
だが  正面ゲートに待ち構えていた衛兵に道を塞がれてしまった。  
「邪魔をするなああ!」リリーの無事な方の手から電撃がほとばしる。  
正面にいた衛兵が吹き飛ばされ  後ろにいた同僚を巻き込んで転がっていく。  
その隙に城から飛び出し町の人ごみの中に紛れ込んでいった。それを追って何人かの兵が走っていく。  
「ふん  まあよい  誰もあんな小娘の言う事など信用しまい・・」  
大臣はそばにいた衛兵に必ず見つけ出せと命令すると、明日の準備をはじめた。  

>>今日はこれでおわり・・これからもよろろ〜  



589  名前:  てさりすと  02/12/18  00:43  ID:???  

>>574  ぐは  やっちまった  
回線切って吊って来ます  

>>青木原精神病院さんのやつ  うますぎる・・・  

とりあえず>>558の続き・・・・  
1時間後  

リリーは何とか追っ手を振り切りミッシュベーゼンに辿り着いた。  
途中応急処置を済ませ血痕が残らないようにしたが  
またじわじわと血がにじんできていた。  
「リョウさま  遅れてすみません。少し手違いがありまして・・・」  
弱弱しく笑いながら彼女はリョウの傍の席に座る。  
「でその傷か  見せてごらん」そういいながら彼女の腕を持ち上げる。  
「っ・・」彼女のあげた悲鳴に近くにいた客が目を向ける。  
「悪いね  少し我慢してくれ・・」そう言ってリョウは何か呪文を唱え出す。  
すると見る見る間に出血が減りさらに傷口をふさいで刺さった後がうっすらと見える程度まで治ってしまった。  
「まあこんなもんだろう」といって治ったばかりの傷口をポンポンとたたく。  
「ここで何があったのか聞きたい所だけど・・・」あたりを見渡す。  
この国には彼のように治療系の魔法を使える人間は少ない。そのせいか回りの注目を集めてしまっていた。  
「そうだ  マスター  上の部屋は空いてるかい?」リョウが訪ねる。  
「ああ  あいてるとも  金は後でいいぞ」マスターが答える  
この店の二階はホテルになっていた。旅人から18才以下お断りな目的までいろんな目的で使われていた。  
男女ふたりでこの店の2階に上がると場合  後者が目的の場合が多かった  
リョウがリリーに肩を貸し二階へと上っていく。彼女らから離れた席に座っていて状況がわからなかった客の一人が  
「この明るいうちから  元気なこった」と呟き  一緒に飲んでいた連中と大笑いしだした  


590  名前:  てさりすと  02/12/18  00:44  ID:???  


部屋にたどりつくとリョウはリリーをベットの端に座らせ  自分は備え付けの椅子に座る。  
「で  何があった。最初から順番に話してくれ」  
「解りました。・・カストロ将軍からの伝言を伝えた後  将軍から預かっていた手紙を大臣に渡すと  
読み終わった後めずらしく褒美をくれると言うのでつい油断して近づいたら・・」  
「刺されたと言う訳か・・」リリーが頷く。  
「明日の昼頃  オーラン軍がこの国に攻め込んできます。  
大臣はそれに呼応して王の身柄を拘束するつもりです。どうしましょう・・」  
「明日の昼頃?・・ちょうどいい  異世界の軍の戦力を見るために利用させてもらう。  
リリー  このことは内密にな。」「解りました」  
「私はこれから  王の身を守る為の準備に入るが  君はここでおとなしくしてるんだ」  
そういって彼は部屋をでて  一階のマスターに数日分の料金を払って町の中に消えていった。  



同時刻  エンフィール郊外の屋敷の中庭に駐車したトラックから普通科の隊員が降車していた  
「おいおい・・」トラックのから降りた三曹がつぶやく。  
18世紀の城のような家・・というか城その物の建物がボブ船長の屋敷だった。  
しばらくして屋敷に入っていっていたソードが数人の使用人を連れて帰ってきた。  


591  名前:  てさりすと  02/12/18  00:45  ID:???  

同時刻  エンフィール郊外の屋敷の中庭に駐車したトラックから普通科の隊員が降車していた  
「おいおい・・」トラックのから降りた三曹がつぶやく。  
18世紀の城のような家・・というか城その物の建物がボブ船長の屋敷だった。  
しばらくして屋敷に入っていっていたソードが数人の使用人を連れて帰ってきた。  
各部隊の指揮官を集めて指示していた小林一佐に告げる。  
「事情は説明してきました。残念ながら綺麗とはいえませんが昔の兵舎や士官室があります  
そちらのほうをお使いください。許可は取ってあります。案内はこの者達がします」  
おびえたメイドたちが頭をさげる。  
「では  お言葉に甘えさせていただきましょう。佐藤君と田中君」「はい。なんでしょうか?」ふたりが声をダブらせた  
「佐藤君の部隊と田中君の部隊で12時間交代で邸内と付近を警戒せよ。まずは佐藤君  君の部隊が付近を警戒してくれ。」  
佐藤三佐が部下の所に走っていく。小林はそれを見送って続ける。  
「通信班は屋上に移動。護衛艦隊との通信を確保せよ。施設班はヘリが着陸できるポイントを作れ  
特科の追撃砲は中庭に設置  
残りの部隊は準備がすみしだい使用人の案内にしたがって分散せよ。以上  状況開始」集まっていた指揮官達が散っていく。  
小林はソードに案内され屋敷に入っていく。すでに移動を開始しだした部隊を追い抜き    
それなりに大きな部屋へと案内された。「こちらをお使いください。ボブ船長がこの屋敷を買われる前に高級士官の部屋だった所です」  
案内された部屋はほこりまみれだったが調度品が整えられさらに一部屋だけでなく奥に続くドアも見える。  
「ありがとう。ソード副船長  それではこの部屋を使わせてもらいます」  
小林は机の上に広がっていた地図をみつけ  
「これは  この町の物?」と尋ねる。ソードもその地図を覗き込む  
「ああ  そうみたいですね。古いから今と微妙に違うかもしれませんが・・・この地図で言えばここが屋敷のあるところです」  
彼が指差した所には確かに何かのマークが記されている。  
「私の部屋はここからみて突き当たりにありますので  何か有ればご連絡ください。」  
「わかった  ありがとう」そう言ってソードが出て行く。  


600  名前:  てさりすと  02/12/18  13:46  ID:???  

とりあえず  591と592の間  
書いてからコピペしてたから間抜けてたことに気づかなかった・・・  

しばらくするとボブ船長が帰ってきた  
「やあ  コバヤシくん  日程が決まったよ。あすの12時に謁見。その後歓迎のため昼食会がもようされる。  
沖にいるモガミ副将軍に伝えておいてくれ」  
「わかりました  明日の十二時ですね。伝えておきます」    
「なぜか知らんが  親衛隊の隊長が昼食時に、と強く言い張ってな  まあ別に何時しなければならんと言う事も無かったから認められた。  
それはそうと・・誰が王に謁見してもらえるのかね?まだ自衛官以外ここにきていないようだが・・」  
「秋山官房長官であります。後30分で長官を乗せたヘリが到着到着します」  
小林は腕時計を確認しそう告げる。ボブ船長が答える  
「そうか  それならいいんだ。じゃあその時になったら私を呼びに来てほしい」  
「判りました。呼びに行かせてもらいます。」  
「それじゃあ  また後で」そう言って船長は自室に入っていった。  

30分後  小林はボブ船長を呼びに行き玄関に向かった  
施設班が確保した着陸スペースに着陸したUH-47JとUH-1が降りてきた。  
降りてきた秋山とボブ船長が固い握手をかわす  


592  名前:  てさりすと  02/12/18  00:46  ID:???  

0分後  小林はボブ船長を呼びに行き玄関に向かった  
施設班が確保した着陸スペースに着陸したUH-47JとUH-1が降りてきた。  
降りてきた秋山とボブ船長が固い握手をかわす  
「カンボーチョウカン殿  わが邸にようこそ」ボブ船長が話しかける  
「始めまして  ボブくん  歓迎に感謝するよ」秋山が答える  
「カンボーチョウカン殿のために一番いい部屋を準備させました  どうぞこちらへ」  
ボブ船長が秋山を客室の中で一番いい部屋に案内する。  
小林が案内された部屋など比べ物にならないくらい内部が整っていた。  
「ここにあるものなら  なんでも使ってください  何かご不満がありましたらこのベルを振ってください。すぐに係りの者が来ます」  
そう言って机の上にある  ベルを指差す  
「ありがとう  ボブ君  こんなすばらしい待遇を受けたのは生まれて初めてだよ」秋山が調度品を見渡しながら返事をする  
「そういってもらえると  幸いです。それと一つ頼みたい事があるんですが・・・」  
ボブ船長が申し訳なさそうに笑いながら言ってくる  
「何でしょう?  我々に出来る事なら何でもいたしましょう。」秋山が返答する。  
「出来ればその・・ヘリで来てもらえないでしょうか?私が鉄で出来たものが空を飛ぶと言ったら  笑われてしまいまして・・」  
秋山は笑って「そのぐらいお安い御用です」と答える  
「ありがたい・・それでは  明日の会談の成功を祈っています」そう言って  ボブ船長は部屋を後にした。  



593  名前:  てさりすと  02/12/18  00:48  ID:???  

翌日  

「準備が整いました。いつでも出発できます」小林が秋山に告げる。  
「そうか  報告ご苦労」秋山が鏡を見ながら返答する。  
服装が大丈夫なのを確かめるとスーツケースを机の上から取って言った。  
「じゃあ  行こうか」  

一階に降り食堂の前を通るとすでに昼飯を食べ初めている部隊もいた。  
秋山達は食堂の前を横切ってヘリポートに辿り着く。すでにボブ船長も待っていた  
「それでは  行ってくる。後を頼んだぞ」そう言って秋山がUH-47に乗り込む。  
それに続いてボブ船長とフル装備した陸自の隊員も乗り込んでいく。  
UH-1「こちらナラ1  これよりシシャを護衛し飛行する」  
UH-47「こちらシシャ  期待しているぞ」  
小林と表にいた自衛官が段々と土煙を上げながら上昇するUH-47と護衛のUH-1に向かい敬礼する。  
ヘリは数秒かけてゆっくりと向きを変えると  少しずつスピードを上げ城にむかった。  
それを見送った小林は  自分も食事をとるため食堂に足を向けた。  


594  名前:  てさりすと  02/12/18  00:52  ID:???  

ヘリの中  
ボブ船長は始めて乗るヘリの中でワクワクしていた。  
もともと人より早く珍しい物を見てみたい為に王立調査隊の設立を王に申請し  
申請が受理されると大臣の席をすて自分が王立調査隊の最高責任者になった人物である。  
鉄の箱が空を飛び  さらにその中に自分が乗っている。それだけで満足だった。  
「なにか  いい事でもあったんですか?」隣に座っていた秋山が話しかける。  
「いやあ顔に出ていましたか?実ははじめて見たときから一度これに乗ってみたいと思ってましてな  
今自分がそれに乗って  空を飛んでると思うとつい・・」笑いながら答える。  
「機長より乗員へ  目標地点まで後約2分」  
「そろそろですね」秋山がそう呟く。一緒に乗ってきた隊員が装備を確認しだした。  
あっという間に2分が過ぎる。  
「着陸成功  後部ハッチ開きます」後部ハッチが開くと同時に隊員が降りていく。  
秋山とボブ船長が降りたとき  槍を抱えた兵士達が走って来る。  
隊員が慌てて銃を構え秋山とボブの前に立った。走ってきた兵士が槍を向けて詰問してくる。  
「貴様ら何者だ!ここが何処だかわかっているのか!」  
指揮官らしき兵士が今にも突きかかって来そうな顔で問い詰めてくる。  
「待て待て。彼らは大陸からきた使者だぞ。槍を収めろ。」ボブ船長が前に出ながら語りかける。  
ボブ船長を確認した指揮官らしき兵士と兵士は慌てて槍を収める。  
「失礼しました!ボブ・ザック卿。親衛隊より話は伺っております。どうぞこちらへ」  
指揮官らしき兵士が道を案内しだす。秋山とボブ船長そして一班が着いて行く。  
そしてその場にヘリの警備のため残された隊員達と  
指揮官が案内に行ってしまった為どうしていいのかわからない槍兵たちは不思議な沈黙とともに互いに見詰め合っていた。